<1.はじめに>
私は,ドライイーストをほとんど使わずに,主に発酵種(一般に天然酵母と呼ばれるもの)を使ってパンを作っている。特に汎用的に使用するのが,小麦粉から起こす発酵種であるルヴァン種である。ルヴァン種にはゲル状のものと液状のものがあり,液状のものはリキッド・ルヴァンと呼ばれる。私が使っているのは,リキッド・ルヴァンである。以下,ルヴァン種とリキッド・ルヴァンの併記は面倒であるため,単に,リキッド・ルヴァンとする。
リキッド・ルヴァンを主に使う理由は,主に,二つである。
1.パンの歴史を考えると,最も原始的な発酵種と考えられること。
2.パンを作る小麦粉と同じ材料であること(いわば,親子丼の鶏肉と卵の関係と言えると考えている)。
リキッド・ルヴァンの起こし方は,以下の文献を参考として始めた。
『参考文献:志賀勝栄,”酵母から考えるパンづくり”,p. 17,柴田書(2007/4)』。
しかし,上記参考文献に紹介されているレシピの量は,私が一回に使うリキッド・ルヴァンの量としては多い。そのため,これまで,使いきれなかった分を廃棄するということが生じていた。
今回,我が家が週末に一度に作るパンの量に合わせて,少量のリキッド・ルヴァンを起こす試みを行ったので紹介する。
<2.材料>
以下のライ麦粉,全粒粉,および,小麦粉(薄力粉)を使用した。水は水道水を使用した。
奥村製粉製 Star Select(プライベートブランド)薄力粉

<3.リキッド・ルヴァンを起こす過程>
六日間の工程によりリキッド・ルヴァンを起こしを行った。
温度条件:室温(18〜25°C程度)。部屋の暖房と日射のみ。深夜は暖房なし。
前日の種 | 種削ぎ落し | 粉計量 | 水計量 | 前日種計量 | 混合 | |
初日 | ——– | ——— |
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—— |
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二日目 |
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三日目 |
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四日目 |
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五日目 |
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六日目 |
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完成したリキッド・ルヴァンは215 gである。

<4.リキッド・ルヴァンの使用>
リキッド・ルヴァン完成の翌日〜翌々日にかけて,158 gを使用し4種類のパンを作った。


パンの詳細は本ブログの過去記事『パンを焼く日:2016年2月28日週のパン4種類』に記載している。
<5.今後の予定>
残ったリキッド・ルヴァンを基に,薄力粉を使用して種継ぎを行い,2016年3月第一週末に作るパンに使用する予定である。
以上。
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