パンを焼く日(2016年3月13日週のパン5種類)

2016年3月13日週のパン5種類。

成形開始から焼成完了および後片付けまで,6時間の作業。

成形二時間弱。

オーブン使用総時間(予熱込み)4時間。

二次発酵は,場所が大変である。

2016年3月13日週のパン二次発酵の様子。
2016年3月13日週のパン二次発酵の様子。

1.パン・ド・カンパーニュ その1

・粉量 500 g

・加水率 61 %相当

・リキッド・ルヴァン+レーズン発酵種+白無花果発酵種種

IMG_3691
パン・ド・カンパーニュ 2016/3/12バージョン その1

焼成後785 g。

パン・ド・カンパーニュ焼成後の重さ 785 g
パン・ド・カンパーニュ焼成後の重さ 785 g

2.パン・ド・カンパーニュ その2

・粉量 450 g

・加水率 61 %

・リキッド・ルヴァン,レーズン発酵種+白無花果発酵種種

IMG_3692
パン・ド・カンパーニュ 2016/3/12バージョン その2

焼成後 690 g。

DSCN7792
焼成後690 g

3.無塩プチパン

・粉量 500 g

・加水率 55 %

・リキッド・ルヴァン+レーズン発酵種+白無花果発酵種種

IMG_3693
無塩プチパン 2016/3/12バージョン

焼成後 730 g。

無塩プチパン 焼成後 730 g
無塩プチパン 焼成後 730 g

4.レーズンプチパン(加糖)

・粉量 400 g

・加水率 53 %

・リキッド・ルヴァン+レーズン発酵種

・レーズン 40 g

・グラニュー糖 6g

レーズンプチパン 2016/3/12バージョン
レーズンプチパン 2016/3/12バージョン

焼成後,620 g。

レーズンプチパン(加糖)。焼成後 620 g
レーズンプチパン(加糖)。焼成後 620 g

5.白無花果プチパン

・粉量 400 g

・加水率 53 %

・リキッド・ルヴァン+白無花果発酵種種

・乾燥白無花果(トルコ産) 52 g(三かけ)。

・グラニュー糖 6 g

白無花果プチパン 2016/3/12バージョン
白無花果プチパン 2016/3/12バージョン

焼成後 615 g。

白無花果プチパン 焼成後 615 g
白無花果プチパン 焼成後 615 g

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レーズン発酵種と白無花果発酵種の搾り工程(我流)

1.道具

茶漉し(直径70 mm=φ70)1個

ティースプーン 1個

DSCN77752.汚染防止(コンタミネーション=contamination防止,以下,コンタみ防止)

発酵種のコンタミ防止(日本語ならば,汚染防止となるのであるが,工学分野においては,英語のコンタみネーション=contaminationを略して「コンタミ」ということが多い)は,発酵種が空気などと接触する機会である,搾り工程が最もその可能性が高い。

よって,この工程のコンタみ防止策は,重要であると考えている。しかし,過程において実施可能なコンタミ防止策は限られている。

私の場合は,三つの手段による。

(1)茶漉し・スプーンの熱湯消毒(煮沸の代用)

DSCN7774
茶漉しとスプーンに熱湯をかける様子

この際,熱湯を十分にかける。鍋で煮るほうが確実であるが,手間がかかるので,事前にそれはやってある。茶漉しとスプーンをキッチン用洗剤を使って十分に洗浄しておくのは当然である。

(2)キッチン用アルコールによる除菌

ドラッグストアにキッチン用アルコールが,消毒用エタノールよりも安価に売られている。私は,消毒用エタノール(水分が20%程度入ったエタノール)を使いたいのであるが,コスト上の問題からキッチン用アルコールを使用している。

ほとんど「おまじない」であるが,熱湯消毒後の茶漉しとティースプーンにキッチン用アルコールを噴霧する(エンジニアは難しい言葉が好きだ。単に「かける」といえばいいのに,わざわざ,「噴霧」などという用語を使う)。

DSCN7777
キッチン用アルコールの噴霧

(3)移す瓶の蓋をラップにより包む

発酵種を搾る際,搾った発酵種を入れる瓶の蓋は無防備になる。そのため,蓋を開けたらすぐにラップにより包んでしまう。これは,コンタミ防止と,「空にする方の瓶」と「移し換える瓶」の蓋を識別するための「ポカ避け」の効果もある。

瓶が二つあって,その蓋がどちらのものかわからなくなる場合は,実際に少なくない。

DSCN7769
移す瓶の蓋のコンタミ防止

3.搾る

これは,写真を並べれば,済むであろう。

(1)レーズン発酵種の場合

DSCN7778
レーズン発酵種搾りの様子

今回,乾燥状態においてレーズンを50 g使用しているが,茶漉しには全てのレーズンが入る(当然,途中スプーンによりレーズンを潰しながらではある)。

コンタミ防止のため,茶漉しには可能な

(2)白無花果発酵種の場合

DSCN7771
白無花果発酵種の搾りの様子

レーズン発酵種と作業は同じである。ただし,白無花果発酵種は気泡が多く,また,液の粘度が高い。そのため,白無花果を「潰す」というよりも茶漉しの中で「かき混ぜる」というようなスプーンの動きにより搾っていく。

わずかな差ではあるが,白無花果発酵種の方が,搾るために要する時間は長い。粘度が高く,茶漉しの格子の間を通りにくいためである。

4.ラベル貼り

私は,搾った日の日付のラベルを瓶に貼付するようにしている。種継ぎや寿命の管理がし易いためである。

DSCN7779
レーズン発酵種3.11のラベル
DSCN7780
白無花果発酵種3.11のラベル

これで,搾りの作業は完了である。

5.発酵に使った瓶の煮沸

私は,可能な限り,発酵に使った瓶を洗って,直ぐに煮沸をしてしまう。そして,瓶の中と蓋にキッチン用アルコールを噴霧し,しっかり蓋を閉めて保管する。

過去記事参考:パン用発酵種保存瓶のコンタミ防止の合理的な方法はありますか?

そうすることによって,瓶のコンタミ防止になる。

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来週のパンの準備〜リキッド・ルヴァン,レーズン発酵種および白無花果発酵種の種継ぎ〜

発酵種だけを使いパンを作っていると,一週間の間に食べるパンを作るための準備は,ドウ(パン生地)を作る前の発酵種を作るところから始まる。

発酵種が既に起きている場合には,「種継ぎ」を行うことになる。

週末にドウを作ろうとすると,週半ば(火曜日か水曜日)には種継ぎ作業を行うことになる。

作業と言っても,一つの種に要する時間は,せいぜい,5分もかからないが。

1日に2 kgの小麦粉に混ぜる発酵種の量がおおよそわかると,使う分と翌週に残す分もおおよそわかる。

2016年3月13日週に食べるためのパンを作るための発酵種の種継ぎを2016年3月9日(水曜日)早朝に行った。

早朝に行うのは,それなりに理由がある。

我が家は,集合住宅の5階にあり,リビングは南向きで,窓際に日射を遮るものがないというありがたい状態にある。埼玉県川越市の我が家のバルコニーから,冬の晴天の日には,一日中富士山が望める。

DSCN7333
冬にバルコニーから見える富士山

つまり,日当たりが良いリビングである。晴れた日であれば,日中暖房は不要である。よって,温度管理の面倒な発酵種であっても,リビングに放っておけば,なんとなく発酵してくれる。

三種類の発酵種の種継ぎを行った。

(1)リキッド・ルヴァン(参考過去記事:

『・少量のルヴァン種(リキッド・ルヴァン)を起こす。

ルヴァン種(リキッド・ルヴァン)の種継着は『薄力粉』で良いみたいだ。』)

・薄力粉 100 g

・水(35 °C温調) 110 g

・元種 108 g

これで,318 gの種になる。来週に残す分も含めて,おそらく捨てる分は出ないだろう。

DSCN7765
リキッド・ルヴァン 種継ぎ完了後(約23時間)

(2)レーズン発酵種(参考過去記事:

『・パン作り用レーズン発酵種の仕込み

パン作り用レーズン発酵種の仕込み二日目

パン作り用レーズン発酵種の仕込み三日目

パン作り用レーズン発酵種の仕込み四日目

パン作り用レーズン発酵種の仕込み五日目

パン作り用レーズン発酵種の仕込み六日目(発酵終了)

パン作り用レーズン発酵種の仕込み六日目(最終工程の絞り)』)

・レーズン 50 g

・水(38 °Cに温調) 220 g

・元種 40 g

仕込んで27時間経った状態は以下のとおり。早朝に仕込んで,夜にはレーズンは浮かんできた。おそらく,今日(2016年3月10日)の夕方には瓶の中にガスが十分に溜まるであろう。

暖かい時期ならば,1日で終わる種継ぎであるが,この季節は,少し時間がかかる(レーズン発酵種を起こすのも)。

DSCN7767
レーズン発酵種種継ぎ(27時間後)

(3)白無花果発酵種

・白無花果 三個(トルコ産)(40〜50 g程度あるはず)

・水(38 °C温調) 220 g

・元種 40 gくらい(おおよそ)

仕込んでから27時間経った状態は以下のとおり。

DSCN7766
白無花果発酵種種継ぎ(27時間後)

レーズン発酵種とのほとんど時間差がなく(せいぜい10分違い)仕込んだ。白無花果は糖分が多いのであろう,発酵はレーズンよりの速く進む。写真は気泡を液に融解させた後である。その前には,瓶の内部の圧力により,不用意に蓋を開けると内圧により折角の液種が溢れ出る状態である。

レーズン発酵種も白無花果発酵種も瓶の上部に敢えて空間を設けている。これがないと,十分に発酵した液種は,蓋を開けた瞬間に,一気に噴き出してしまう。

レーズン発酵種ができるのを待ってドウを作る。おそらく,明日(金曜日)の午後であろう。

こんな面倒なことをしなくてもパンは作れるのであるが,工程設計を愉しんでいるのであるから,これはこれで,良いのである。

パン作りは,男性が行うべき家事として,とても適したモノだ。これだけ,緻密な工程設計を必要とする家事は,そうそうは無い。そして,何よりも実利も多い。

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強力粉と薄力粉のパン・ド・カンパーニュ〜その材料の重さとコスト割合について〜

私は,現在,うつで休職中で,自宅に引きこもり状態である(だいぶ良くはなったが)。

一方,諸所事情があって,家内が単身赴任状態になっている。その家内が,手首を少し痛めていて,包丁を使って固いものを切るのも難儀そうなので,

家内用に「強力粉と薄力粉だけを使ったパン・ド・カンパーニュ」を作っている。

ライ麦粉を入れると少し,固めに焼きあがるためである。

 

強力粉と薄力粉のパン・ド・カンパーニュ 2016/3/5バージョン
強力粉と薄力粉のパン・ド・カンパーニュ 2016/3/5バージョン

以前は,食パンを焼いてスライスして持たせていたが,成形が楽なのと,室温保存し易いので,パン・ド・カンパーニュにしている。

私が作るパンは,毎回何らかの実験要素を含んでおり,似て非なる仕様となる。

2016年3月5日に作った「強力粉と薄力粉だけを使ったパン・ド・カンパーニュ」の仕様は以下の通りだ(過去記事:パンを焼く日(2016年3月6日週のパン5種類)

・強力粉 270 g

・薄力粉  80 g

・食塩 5 g

・リキッド・ルヴァン 63 g

・レーズン発酵種 40 g

・水 144 g(加水率 62 %相当)

・くるみ 約30 g

三月は,我が家は夫婦揃って誕生月である。それで,少し,贅沢をしてクルミ入りのパン・ド・カンパーニュにしてみた。

映画『リトル・フォレスト 夏・秋 』の中で,橋本愛さん演じる いち子 は裏山に落ちているクルミを拾って,殻を割り,実を取り出して料理する。手間はかかっているが,現金は要らない。

しかし,街にいる私に裏山は遠く,スーパーマーケットは近い。交通費を勘案すれば,買ったほうが安い。

パンを作ってから,一体パンの値段がどうなっているのかが気になりだした。それで,検討してみた。

作ってから,クルミ入りのパンがどれほど贅沢なのか,落ち着いて考えてみたくなった。下の表が検討結果である(金額は税別)。

クルミ入り強力粉と薄力粉のパン・ど・カンパーニュ材料の量と費用
クルミ入り強力粉と薄力粉のパン・ど・カンパーニュ材料の量と費用

使ったクルミは160 g入り¥599である。多くは要らなかったので,適量なものを買ったのだが,しかし,1000 gに正規化すると,何と¥3,743もする。何と,高級な食材なことか!

パンの材料費の半分近くが,クルミの値段だ!

グラフを示そう。まず,材料の重さの割合である。データラベルの単位はg(グラム)である。

クルミ入り強力粉と薄力粉の材料の重さ
クルミ入り強力粉と薄力粉の材料の重さ

同様に材料の費用をグラフ化してみた。データラベルの単位は¥(円)である。

クルミ入り強力粉と薄力粉のパン・ド・カンパーニュ材料費
クルミ入り強力粉と薄力粉のパン・ド・カンパーニュ材料費

上の表から明らかなことではあるが,グラフ化してみると,クルミがパンの材料費の半分以上(52 %)を占めている。材料の10 %未満。焼成後の5 %程度なのにである。

また,リキッド・ルヴァンとレーズン発酵種は種起こしおよび種継ぎに使用した材料(小麦粉とレーズン)のそれぞれの重さから材料費にした。レーズン発酵種はリキッド・ルヴァンよりも,少し,高価な発酵種だと考えることができる。

クルミを入れなければ,このパンは,焼成後の重さ約570 g(ほとんど食パン2斤相当)が,¥103である。

週末に家内は,自宅に戻るので,570 gのパンは,朝食用に月曜日〜金曜日に食べるだけであれば,十分な量である(1日に100 g以上=六枚切り食パン二枚相当)。それが,¥103なのであれば,スーパーで袋入りの食パンを買うよりも安価である。

クルミを少し入れたとしても,1斤¥150〜300の袋入りのスライスされた食パンを買うよりも安い。

私のパン作りは,軽量とドウ作り(生地捏ね)に15分,成形に10分(パン・ド・カンパーニュの場合)しか時間をかけない。オーブンを使っている時間は外出はできないが,他のことはできる(例えば映画を見たり,本を読んだり)。

つまり,週末のちょっとの手間でパンを作ることができる。

コスト計算は世知辛いようであるが,現実を知るためと,自分の作り出している価値を知るためには,必要なことであろう(機械屋としては常識ではあるが)。

検討してみて,面白かった。これも,うつが融けてきたという証である(私のもう一つのブログの記事:「うつ が 融けるのを感じること:散歩の姿勢」)

パン・ド・カンパーニュ 2016年3月5日バージョンの実験〜少ない酵母のくびきについて〜

<1.はじめに>

2016年2月から毎週パン・ド・カンパーニュを作っている。

過去記事

パンを焼く日(その1:2016年2月14日週用のパン)

パンを焼く日(その2:2016年2月21日週用のパン)

パンを焼く日(2016年2月28日週用のパン四種類)

パンを焼く日(2016年3月6日週用のパン五種類)

毎週を同じようなパンを作っていても,少しずつ仕様が異なる。

2016年3月6日週用のパン・ド・カンパーニュにおいては,三つの試みをした。二つは実験。一つは,材料である。

実験の二つは,

(1)リキッド・ルヴァン種を増やすこと

(2)加水率を62 %に下げること

材料については,

・副材料としてクルミを入れることである。

2016年3月6日週用のパン・ド・カンパーニュ(くるみ入り)の材料と焼き上がりは以下の通りだ。

・強力粉 300 g

・薄力粉 100 g

・ライ麦粉 50 g

・食塩 6 g

リキッドルヴァン 63 g  (これまでは,40 g)

・レーズン発酵種 45 g

水 202 g(加水率   62 %相当,これまでは64〜65 %

くるみ 約30 g

パン・ド・カンパーニュ 2016/3/5バージョン
パン・ド・カンパーニュ 2016/3/5バージョン

<2.クルミを入れた理由>
先週,家内の誕生日であった。お祝い気分としてクルミを入れてみた。

<3.二つの実験の動機>

(1)リキッド・ルヴァンを増やしたことについて

パンは一次発酵において,しっかりと発酵させなければ,美味しくならないと,たった半年あまりの経験からであるが,考えている。一方,パン作りの参考にしている以下の図書から,ドウ(パン生地)に加える酵母を,どうしても少なくしたくなっていた。

しかし,これまでのパン作りから,一次発酵が十分ではないと感じていた。発酵時間に17〜20時間をかけてもである。

発酵種を使ったドウの一次発酵がゆっくりであることは,驚くことではない。しかし,十分に時間をかけても発酵が十分ではないのは,家庭という時間にあまり制約を受けない場所であっても,一次発酵以降の工程を設計する上で,少し支障がある。

私の場合には,一週間に食べるパンを一日で一遍に焼く。2016/3/6週用のパンは五種類を焼いた。そういう場合においては,オーブンを効率良く使うことが,「電気代節約」という観点が必要である。そのためには,各ドウをどのような順番として成形・二次発酵に移すかという「工程設計」を必要とする。

つまり,家庭において作るパンであっても,一次発酵の目安時間がわからないと,オーブンを効率良く利用することができない。

一次発酵を進めるためには,i)酵母をドウに多く入れるか,ii)発酵時間を長くするか,iii)発酵温度高めにするという三つの方法が考えられる。

しかし,iii)の方法は発酵は進んでも,発酵種を利用する利点(発酵によってドウ中にアミノ酸などを多くさせるということ)が達成しえない可能性があり,かつ,発光器やオーブンの発酵機能を利用するなどが必要である。

ii)の方法は,十分に選択可能である。しかしながら,成形・二次発酵前に24 hの一次発酵時間を確保しようと考えた場合,土曜日,もしくは,日曜日の午後にパンを焼くのであれば,ドウ作りは,金曜日,もしくは,土曜日の午後早い時間帯に行わなければならない。

現状,私は,療養のため休職しているから時間の自由度は高いが,復職を考慮すれば,金曜日の夕方〜夜にドウを作り,土曜日の午後に焼くというようなことを想定しなければならない。そうなると,ドウを作る時間から,十分な一次発酵時間を確保しつつ,焼成の時間帯までの工程設計を考える必要がある(これを,配合の異なる複数のドウについて,一遍にやる)。

そうなると,これまで,少なめに配合してきた発酵種を増やしてどのなるかについての知見を得ておく必要がある。これが,リキッド・ルヴァンを増やそうと考えた動機である。

志賀勝栄,”酵母から考えるパンづくり”,柴田書店(2007/4)

志賀勝栄,”パンの世界 基本から最前線まで (講談社選書メチエ)”,講談社 (2014/10)

高橋雅子,”少しのイーストでゆっくり発酵パン—こんな方法があったんだ。おいしさ再発見!”,PARCO出版(2007/1)

(2)加水率を65または64 % から62 %に変えたことについて

ドウに加える発酵種を少ない場合においては,一次発酵が進みやすくするため,加水率を高める必要が,酵母の拡散の観点からあると考えている(これだけで,ブログの一記事にしたいと考えている)。加える発酵種を増やせば,ドウの中に拡散する酵母は多くなるなら,発酵を始める場所が増えるため,ドウ中の水を泳いで増える酵母の拡散を期待せずに済む。よって,加水率を下げることができる。バケットでは,クラムの気泡を大きくするために加水率を高める工夫を必要とするが,パン・ド・カンパーニュのクラムの気泡は密であるから,加水率を高めて,気泡を大きくする必要はない。一方,加水率の高いパン・ド・カンパーニュのドウはどうしても緩いため,焼成時に,高さ方向に釜伸びしにくい(焼成後平べったい形になってしまうということ)。

また,私のパンは,主に,コスト的な理由により薄力粉をかなり使う。(過去記事:家で作るパンだってコストにこだわる。だから薄力粉を使う。実績はできた!薄力粉のみのパンの加水率に関する一考察などを参照されたい)。上記のパン・ド・カンパーニュの材料においても,強力粉300 gと薄力粉100 gを配合している。よって,グルテンが形成し難い薄力粉を使うため,加水率をあまり高めたくはない。

これが,加水率を下げてみようとした動機である。

<3.結果の判定について>

一次発酵が従来通り,17時間程度かけても,途中,パンチを必要とせずに発酵し,かつ,焼成後のパンの釜伸びが平べったくなるようなことがなければ実験は成功となると考えることにした。

<4.実験結果>

(1)一次発酵時間について:写真の記録を残していないが,一次発酵約17時間として,発酵が進みすぎて,パンチを必要とすることはなかった。→試験合格。

(2)釜伸びについて:上の写真を再掲する。

パン・ド・カンパーニュ 2016/3/5バージョン
パン・ド・カンパーニュ 2016/3/5バージョン

クープの入れ方に課題があったため,平面的に釜伸びしてしまったが,ドウとして平べったくなるようなことはなかった。加水率 62 %としても,十分に我が家のパン・ド・カンパーニュは作れる。

なお,クープであるが,5本の線を放射線状に入れたのであるが,そのうち,二本がほぼ,直線上になってしまった。そのため,その部分が大きく開くことになってしまったと考えている。加えて,クープをドウ内部深く入れすぎたのであろう。同じ,配合のパンを作る際には,今後課題を解決する必要がある。

(3)クラムの状態:パン焼成後二晩経ったクラムの状態は以下の通りである。パン・ど・カンパーニュを作っているのは,毎日少しずつ切り分けて食べることができるパンなので,我が家の定番としている。室温において保管している(パンの実験:パン・ど・カンパーニュ室温保存はいつまで可能か(12日目:実験終了)を参照されたい)。二晩程度置くと,クラストまで水分が馴染んできて,美味しい。トーストすることは不要だ。

DSCN7751.jpg
二晩経ったパンの切断面
DSCN7752.jpg
スライスしたパン

<5.まとめ>

我が家のリキッド・ルヴァンを使ってパンを作る場合においては,リキッド・ルヴァンの量を粉量450 gに対して,65 g入れても,一次発酵が進みすぎるようなパンにはならなかった。少ない酵母にこだわる必要がなくなったと考えている。

しかし,これは,当然の結果である。我が家のパンではリキッド・ルヴァンを起こしたり・種継ぎに使う小麦粉とドウに使う小麦粉が同じである。つまり,リキッド・ルヴァン中にいる酵母や乳酸菌を,発酵種として増やしておくか,ドウに入れてから増やすかというだけのことである。親子丼は鶏肉を卵和えにして作る。それと似て,私のパンは,種とドウが親子である。どの工程において発酵させようと,同等と考えてよいであろう。

そのように考えれば,一見多めに見えるリキッド・ルヴァンの配合であるが,発酵の進み方を考えれば,多いというわけではないと考えられる。

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間食用 薄力粉の白無花果パン

友人に白無花果パンが美味しいと教えてもらい,自分で作るようになった。

乾燥白無花果をパン生地に入れたパンである。

乾燥白無花果をお店で見て,どうせならと,発酵種も白無花果から起こす。

白無花果発酵種起こし四日目の状態(ほぼ発酵終了)
白無花果発酵種起こし四日目の状態(ほぼ発酵終了)

ドライフルーツの発酵種としては,レーズン発酵種が代表的である。レーズン発酵種を起こすためには,6日間ほどかかるが,白無花果は糖分が多いのか,四日で起こせる。乾燥白無花果が高価であるという問題は,さておき,発酵力もかなり強い。

甘みの強い発酵種なので,薄力粉のパンに適用して,間食用(つまりオヤツ)のためのパンを作る。

薄力粉と白無花果発酵種と乾燥白無花果のパンである。これは,簡単に作れる。

・薄力粉 400 g

・食塩 4.5 g(もしかしたら5 g:最近,配合をメモることもしなくなった)

・白無花果発酵種 65 g

・水 144 g(加水率 52 %相当:143 gに計量したいのであるが,我が家のキッチンスケールでは100 g以上は2g秤量となるため計れない)。

・乾燥白無花果  3個(約50 g)。

焼き上がり。

白無花果パン焼き上がり
白無花果パン焼き上がり

表面は硬そうであるが,全部の焼き上がりの重さを測ってみると500 g以上あった。計算上では,加えた水の12 gしか失っていなかった。つまり,水分は中に閉じ込められている。

平置きしておくと邪魔なので,ざるに盛って一晩放っておいた。

 

DSCN7741
一晩経っても,未だ,表面は硬い。水分はほとんど蒸発していないと思われる。

乾燥白無花果はトルコ産である。トルコは日本よりも,「文化的な先進国」であると考えているが,こういうパンを作れる材料を作れるのだから,やはり,文化は,日本より進んでいる。

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酵母の息

私のパンの作り方は,自習である。我流という方が一般的かもしれない。

だいたい,何をするときも,「教わる」ということはなくて,本一冊を基に自習で学ぶというのが私の流儀である。そして,ある時,レクチャーを聴講すると,自習だけでは曖昧であったことの合点が行くということを,ずうっと繰り返している。高校の頃の数学や物理や英語の勉強もそうだったし,就職してから仕事に必要な知識も,ほとんど自習である。

そして,今は,パンを作るのも自習である。そうする理由と背景がないわけではない。私のパン作りは,体調を崩して休職中している療養の一環として始めた。気分障害による体調不良である。放っておくと一日何もせずに過ぎてしまう。そうすると,良いことは考えず,体調は悪い方へ行く。パンを作ろうと思ったのは,パン生地を捏ねるという「単純作業」を夕方にやることで,少しでも,生活のリズムを作ろうと思ったのが,きっかけである。パン作りを習うに行けない状態である。

その気分障害も,だいぶ改善した。睡眠障害は残っているが,気分が落ち込んで,モノゴトを悪い方に考えるようにはならなくなったし,最悪の時期にはできなかった本を読むということもできる。音楽さえ楽しめなかったのであるが,今は,一日中聴いている。時間はかかっているが,体調は良い方法に改善している。

そうやって作っているパンだから,参考にしているレシピ集(志賀勝栄著『酵母から考えるパンづくり』)はあるにしても,それはパン屋さん用のレシピ集であるから,自宅でのパン作りのための雛型にはなっても,材料から焼成までの全ての工程を自分の道具や環境に合わせて調整・工夫をする必要がある。
最も悩ましいのが,一次発酵である。なぜなら,私のパンは発酵する保証がないからだ。

パンを作るためには,材料計量・ドウ作り(生地捏ね),一次発酵,ベンチタイム・成形・二次発酵(クープ入れ)・焼成と各工程を進める。そのうち,人が関われるのは,材料計量・ドウ作り・成形・焼成だけだ。これは,私のパンでは1時間程度しかかからない(過去記事:自分で作って食べるためのパンを考える(その6:所要時間について考える)〜バターロールレシピへの疑問から〜)。発酵は,酵母と環境(主に温度)にお任せするしかない。発酵種だけを使って作るパンでは特にそうだ。

発酵種を使って作るパンの一次発酵は時間がかかる。私の場合は,ドウが発酵したなと,目視によりわかるまで,最短でも12時間を要する。ほとんど,夜間寝ている間に発酵させているから,ずうっと見ているわけではないので,ストレスにはならないが,不安ではある。

しかし,ある時,これが発酵している兆候であろうかと思うようになった。

ドウを発酵させる時に,発酵容器にラップで蓋をした状態にする。そのラップが,時間とともにラップの内側が結露していくのである。

 

DSCN7695
一次発酵開始直後 2016/2/27 15:21

DSCN7698.jpg
一次発酵開始3時間後 2016/2/27 18:21

DSCN7700.jpg
一次発酵開始13時間後 2016/2/28 4:13

DSCN7706
一次発酵開始後 16時間半後 2016/2/28 10:00

写真では判別し難いが,時間の経過とともにラップの内側の結露が多くなる。四角形のプラスチック容器にラベルを貼っている。これは,ドウの区別のためでもあるが,発酵が進むと,結露により,カメラのオートフォーカスが機能しなくなるため,フォーカスロックをする部分をマーキングするためでもある。

この結露の理由について,私はわかっていない。二つの理由が考えられると思っていある。

1.ドウの中の水分が蒸発して結露する。

2.ドウが発酵する際に,アルコールが生成されるが,そのアルコールがドウから蒸発してラップの内側に液滴となる。

おそらく,両方であろうと思う。ドウが発酵する過程では二酸化炭素も生成されるが,二酸化炭素は発酵の温度では気体であるし,水にも容易に溶解するため結露するとは考え難い。

私は,このラップの結露を『酵母の息』と呼んでいる。酵母がドウを発酵してくれている証拠だと信じている。

だから,夕方ドウを作って,寝る前に酵母が息をしていたら,安心して朝を待つことができる。

朝方,ドウが目視で十分に発酵していない(膨らんでいない)ことはしばしばある。上の写真であれば,右下のドウは時間が経っても目立って膨らんではいない。

しかし,そんなドウであっても,成形の工程のために,容器からドウを取り出すと発酵していることは,触感でわかる。

そうやって,焼成まで行ったのが下のパンである(過去記事:パンを焼く日(2016年2月28日週のパン四種類))。

 

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2016年2月28日週のパン

パンとは正しく,発酵食品であると捉えている。

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リキッド・ルヴァン水分の加水率への反映について

パン作り(設計)において,小麦粉の量(重さ)に対しする酵母の量と水の量は,最も重要なパラメータであると考える。ドライイーストを使用してパンを作る場合には,粉の量に対する水の量(加水)の割合(加水率)のみを定めれば,出来上がるパンの特徴は大凡決まる。

一方,発酵種を使用してパンを作る場合においては,発酵種が含有する水分の量を加水率に考慮する必要がある。

私は,レーズン発酵種を液種のまま使用しており,その場合,粉に混ぜる発酵種はほとんど水分とみなせると考え,加水率の一部としている。

DSCN7523.jpg
レーズン発酵種
DSCN7537.jpg
レーズン発酵種の計量 2016/2/17 20:07

しかし,小麦粉を水により練った上で発酵させるルヴァン種,特に,リキッド・ルヴァンにおいて,その水分をどのように考えるべきは,一考を要する。

ライ麦粉を発酵させて作るサワー種の水分を加水率に反映することについては,志賀勝栄著「酵母から考えるパンづくり」pp.128-131.に紹介されているファインブロートのレシピにおいて,「サワー種の半量をライ麦粉として計算する。」ということが記載されている(同書p.130)。

一方,同書において,ドウ(小麦粉を水で練ったものの総称)を発酵させる老麺を使ったエーデルというパンについては,老麺の含有する粉量と水分をどのように考えるべきかの記載はない。これは,ファインブロートに使うサワー種は粉量に対して40%であるが,老麺を使う量が粉量の5%と小さいということも関係しているであろう。

しかしながら,家庭において作るパンでは,粉量が多くても精々400〜500 g程度である(パン・ド・カンパーニュを二次発酵させる直径約20 cmの発酵籠では粉量400〜450 g程度,1.5斤の角パン型の場合では粉量500 g程度である)。よって,リキッド・ルヴァンをどの程度粉に混ぜるかにもよるが,私が作るパンの場合に限定するれば,粉量の10 %程度は使用するため,リキッド・ルヴァンが含有する水分を加水率をどのように反映するかは,パンを設計する上で,非常に重要である。

結論を先に示す。私の場合は,リキッド・ルヴァンを起こす際(当ブログの 「少量のルヴァン種(リキッド・ルヴァン)を起こす」 などの過去記事を参照されたい)に,粉に混ぜる水の量の割合をリキッド・ルヴァンの含水率として,パンを設計する際の加水率に反映させている。

この結論に至るまでには,試行錯誤を繰り返している。

例えば,2016年2月14日に焼いたパン・ド・カンパーニュは加水率を65%として設計したが,リキッド・ルヴァンの水分を加水率に加えなかった。焼きあがったパンは以下のようになった。生地を捏ねてる時点において,緩い感じがあった。その通り,パンが上に釜伸びせず,平べったい形となった。水が多かったためであろう。

DSCN7488.jpg
リキッド・ルヴァンの含水量を加水率に加えなかったパン・ド・カンパーニュ

一方,2016年2月28に焼いたパン・ド・カンパーニュは加水率を62%として設計した。以下のような材料である。

・強力粉:300 g

・薄力粉:100 g

・ライ麦粉:50 g

・ルヴァン種(リキッドルヴァン):40 g

・レーズン発酵種:27 g

・りんご発酵種:34 g

・食塩:6.2 g

・水: 207 g(加水率62 %相当に調整)

粉量は450 gである。水は207 gであるから,見かけの加水率は207/450=0.46=46 %となる。しかし,レーズン発酵種とりんご発酵種をそれぞれ,27 gと34 gを加えていて,それを加水率に反映すると,(207+27+34)/450=0.60=60 %となる。

加えて,リキッド・ルヴァンを40 gを加えている。リキッド・ルヴァンを起こす,および,種継ぎする際には,粉と水の割合を1:1.1としているため,その含水量を,

40×1.1/(1+1.1)=21 g

と見積もることができる。これを,加水率に反映すると,

(207+27+34+21)/450 = 0.64 = 64 %となる(加水率62 %として設計したのだが,計量の段階で計算を間違えた)。

焼きあがったパンは以下の通りであるが,上のものより,上に釜伸びしている。加水率が少ない証である。

DSCN7714.jpg
パン・ド・カンパーニュ 2016/2/28 焼成後705 g

それでは,リキッド・ルヴァンの粉と水の割合の1:1.1をどのように決めたかであるが,それは,単に志賀勝栄著「酵母から考えるパンづくり」p.17に紹介されている配合を真似したに過ぎない。

種継ぎの場合においても,それを厳密に守っている。このことにより,次回パンを作る際にリキッド・ルヴァンの水分を加水率に反映し易くなる。

DSCN7720.jpg
リキッド・ルヴァンの種継ぎ:小麦粉の計量
DSCN7721.jpg
リキッド・ルヴァンの種継ぎ:水の計量
DSCN7724.jpg
リキッド・ルヴァンの種継ぎ:元種を加えた様子

以上が,私が,我流によりリキッド・ルヴァンを使う際に,加水率との関係について留意するようになった事項である。

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少量のルヴァン種(リキッド・ルヴァン)を起こす。

<1.はじめに>

私は,ドライイーストをほとんど使わずに,主に発酵種(一般に天然酵母と呼ばれるもの)を使ってパンを作っている。特に汎用的に使用するのが,小麦粉から起こす発酵種であるルヴァン種である。ルヴァン種にはゲル状のものと液状のものがあり,液状のものはリキッド・ルヴァンと呼ばれる。私が使っているのは,リキッド・ルヴァンである。以下,ルヴァン種とリキッド・ルヴァンの併記は面倒であるため,単に,リキッド・ルヴァンとする。

リキッド・ルヴァンを主に使う理由は,主に,二つである。

1.パンの歴史を考えると,最も原始的な発酵種と考えられること。

2.パンを作る小麦粉と同じ材料であること(いわば,親子丼の鶏肉と卵の関係と言えると考えている)。

リキッド・ルヴァンの起こし方は,以下の文献を参考として始めた。

『参考文献:志賀勝栄,”酵母から考えるパンづくり”,p. 17,柴田書(2007/4)』。

しかし,上記参考文献に紹介されているレシピの量は,私が一回に使うリキッド・ルヴァンの量としては多い。そのため,これまで,使いきれなかった分を廃棄するということが生じていた。

今回,我が家が週末に一度に作るパンの量に合わせて,少量のリキッド・ルヴァンを起こす試みを行ったので紹介する。

<2.材料>

以下のライ麦粉,全粒粉,および,小麦粉(薄力粉)を使用した。水は水道水を使用した。

パイオニア ライ麦粉 中挽き500g
パイオニア 全粒粉 400g

奥村製粉製 Star Select(プライベートブランド)薄力粉

DSCN7578
奥村製粉製 Star Select プライベートブランド 薄力粉 (¥158/kg税別)

 

<3.リキッド・ルヴァンを起こす過程>

六日間の工程によりリキッド・ルヴァンを起こしを行った。

温度条件:室温(18〜25°C程度)。部屋の暖房と日射のみ。深夜は暖房なし。

前日の種 種削ぎ落し 粉計量 水計量 前日種計量 混合
初日 ——– ———

DSCN7623.jpg
ライ麦粉30 g

DSCN7624.jpg
38°Cぬるま湯 33 g
——

DSCN7627.jpg
初日混合状態
二日目

DSCN7645.jpg
初日種24h後

表面を削ぐ
表面を削ぐ

DSCN7642.jpg
ライ麦粉 30 g

DSCN7644.jpg
38°Cぬるま湯33 g

DSCN7649.jpg
前日種39 g

DSCN7650.jpg
二日目混合状態
三日目

DSCN7659.jpg
前日種24h後

DSCN7660.jpg
表面削ぎ落し

DSCN7656.jpg
全粒粉 50 g

DSCN7657.jpg
38°Cぬるま湯 55 g

DSCN7661
前日種69 g

DSCN7662.jpg
三日目混合状態
四日目

DSCN7676.jpg
前日種25 h後

DSCN7677.jpg
表面削ぎ落し

DSCN7673.jpg
薄力粉 50 g

DSCN7675.jpg
38°Cぬるま湯 55 g

DSCN7678.jpg
前日種80 g

DSCN7679.jpg
四日目混合状態
五日目

DSCN7685.jpg
前日種24 h後

DSCN7686.jpg
表面削ぎ落し

DSCN7683.jpg
薄力粉 50 g

DSCN7684.jpg
25°C水 55 g

DSCN7687.jpg
前日種 110 g

DSCN7688.jpg
五日目混合状態
六日目

DSCN7693.jpg
リキッド・ルヴァン完成(前日種から30 h後)

完成したリキッド・ルヴァンは215 gである。

DSCN7693.jpg
リキッド・ルヴァン完成(前日種から30 h後)

<4.リキッド・ルヴァンの使用>

リキッド・ルヴァン完成の翌日〜翌々日にかけて,158 gを使用し4種類のパンを作った。

DSCN7716.jpg
2016年2月28日週のパン
DSCN7716
2016年2月28日週のパン

パンの詳細は本ブログの過去記事『パンを焼く日:2016年2月28日週のパン4種類』に記載している。

<5.今後の予定>

残ったリキッド・ルヴァンを基に,薄力粉を使用して種継ぎを行い,2016年3月第一週末に作るパンに使用する予定である。

以上。

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リーンなパン(その52:薄力粉のプチパン・レーズン発酵種を使用)

<1.はじめに>

薄力粉(奥村製粉 Star Select=川越市に本社があるスパーチェーン ヤオコー PB)だけを使ってパンを作ってみた。酵母としてはレーズン発酵種を使用した。

私のブログでは,材料を全て開示しているが,2.の動機が長文となったので,材料についての考え方について,後日,別の記事を投稿したいと考えている。

<2.薄力粉だけでパンを作ってみようとした動機>

(1)私がパン作りに没頭し始めたのは,志賀勝栄さんの『パンの世界 基本から最前線まで (講談社選書メチエ)』を2015年9月に偶々読んでからである。
しかし,実は,それより3ヶ月ほど前に,体調を崩して休職していて,少し退屈し始めた頃,家にある粉が薄力粉だけでパンができないであろうかと,何回か試みたが,もちろん,なんの知識もないのであるから,全て失敗した。

(2)橋本愛さん主演の映画にリトル・フォレストという作品がある。東北地方のある村の中の店もない小さな集落において,橋本愛さんが演じる「いち子」(この映画の登場人物には全て姓がなく,名のみである)が,一人で自給自足のような暮らしをする姿を描いた映画である。『夏・秋編』と『冬・春編』がある。『夏・秋編』の方が先に公開された。
彼女は自分で米や野菜を育て,美味しそうな料理を作る。だから,映画は,いち子が作る料理を集めて,全体のストーリーになっている。

6月。雨の中での田んぼの草取りに疲れたいち子が服を乾かそうと,初夏にもかかわらず薪ストーブを燃やす。その火を勿体ないと思ったいち子は,パンを作る。地粉で作るパンである。

橋本愛さんについては,2013年度上期のNHK 連続ドラマ小説『あまちゃん』を観て以来,ファンになった。映画の告知を聞くと,『あまちゃん』と同時並行して,同じ岩手県において撮影していたらしい。それは,劇場で観るしかないと,当然,観た。2014年のことだ。その頃は,パンを自分が作ることになるなどとは思ってもみなかった。

リトル・フォレストが2016年1月末と2月初めにWOWOWにおいて放映された。パン作りとは関係なく,劇場で見落とした細部を見直そうとして,再び観た。パンを作るのは覚えていた。しかし,いち子が地粉を使っているのは,失念していた。いち子は,郵便屋さんが届ける郵便が,「また請求書だけ?」というような生活をしている。地粉だから,近所の農家から分けてもらったものであろう。うどんやすいとんを作るための小麦粉である。その地粉を使って,見事にパンを作る。クープも慣れた手つきで入れる。

WOWOWの放映を観て,『そっか,地粉を使ってパンができるんだ!!』と,私は喜んだ!そして,2015年の薄力粉を使ってパンを作った失敗を思い出した。

地粉を使ってパンができるのであれば,薄力粉だけを使用してパンができないわけがない,と,単純に考える。

ちょうど,発酵種を使い切る時期でもあった。このような動機により,薄力粉だけを使用してパンを作ってみようと考えた。これが,動機である。

<2.材料>

薄力粉:200 g。

食塩:3 g

酵母:レーズン発酵種

酵母の量と加水については,またの機会に記事を投稿したいと考えている。

捏ねたドウは下の写真のようになった。

DSCN7653
薄力粉100%から作ったドウ 2016/2/22 19:04

<3.一次発酵>室温(16〜17°C)×約18 h。

DSCN7654
一次発酵開始 2016/2/22 19:06
DSCN7655
一次発酵途中 2016/2/23 7:13
一次発酵終了 2016/2/23 13:07
一次発酵終了 2016/2/23 13:07

<4.成形・二次発酵>プチパンに成形し,室温(約20°C)×約2 h二次発酵させた。

プチパン用に分割しベンチタイム 2016/2/23 13:12
プチパン用に分割しベンチタイム 2016/2/23 13:12
二次発酵開始 2016/2/23 13:38
二次発酵開始 2016/2/23 13:38

<5.焼成条件・結果>

焼成条件:230°C×23 min

結果は以下の写真のようになった。かなり,釜伸びが起きた。

薄力粉100%のパン焼成結果
薄力粉100%のパン焼成結果

もちろん,アルミプレートを使用したが,裏は以下のような焦げ具合。

薄力粉100%のパンのアルミプレートとの接触部分
薄力粉100%のパンのアルミプレートとの接触部分

少し冷えたところで,クラムを見たくなり,一つを切断した。食してみたが,クラストはしっかりと歯ごたえがあり,クラムは柔らかいパンになった。

薄力粉100%のパン切断面
薄力粉100%のパン切断面

<6.まとめ>

薄力粉100%のパンを作ることができた。思ったよりも良い具合にできたと考えている。これを機会に,薄力粉パンの我が家の定番メニュー化を目指す。

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