自分で作って食べるためのパンを考える(その5:二次発酵・焼成)〜バターロールレシピへの疑問から〜

二次発酵終了 2016/2/18 15:37

この記事にはその1〜4までの過去記事があります。

自分で作って食べるためのパンを考える(その1:材料)〜バターロールレシピへの疑問から〜

自分で作って食べるためのパンを考える(その2:ドウ作り=生地捏ね)〜バターロールレシピへの疑問から〜

自分で作って食べるためのパンを考える(その3:一次発酵)〜バターロールレシピへの疑問から〜

自分で作って食べるためのパンを考える(その4:ベンチタイム・成形)〜バターロールレシピへの疑問から〜

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私の見ているバターロールのレシピには,二次発酵と焼成について,以下のように記載されている。

・(成形した生地を)天板に並べ,38°C位の場所で生地が乾かないようにして約40分間発酵させる。

・表面に溶き卵薄く塗り,210°Cのオーブンで9〜14分間焼く。

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この記載を見たら,自宅でパンなんか作りたくなくなる。それほど,いじめに近いレシピだ。以下に不親切かを列挙する。

1.(成形した生地を)天板に並べることの無意味さ:恐らく,このレシピを書いた人は,パン屋さんの天板をイメージしている。パン屋さんのオーブンであれば,冷えた金属板に生地を並べても十分に予熱したオーブンを使ってパンを焼くことができる。しかし,家庭用オーブンを使ってパンを焼く際に,オーブンの予熱に要する熱は,天板を暖めることに多くが使われるはずである。だから,パンのレシピ本を見れば,天板も一緒に予熱するように描かれている(例えば,高橋雅子さんの『ゆっくり発酵 バゲット&リュスティック (少しのイーストでつくるパン3)』

熱力学的に考えても,予熱したオーブンに熱容量の大きな天板(一般には鋼にホウロウ加工がされている)を入れることは,エネルギーの無駄でしかない。

パン作りに詳しい人なら,そのため,パン作りをしている人の間では,『パンをサクッと焼く魔法の銅板』なるものが使われているらしい。銅板を使わずとも,オーブンシートを使うのは常識である。

一方,私は,金属材料の機械的性質と熱的性質および科学的性質を考慮するれば,銅板ではなくアルミプレート(アルミは銅より安い)の使用で十分だと考えており,当ブログにそのような投稿もしている(過去記事:『アルミプレートをオーブンシート・銅板・スリップピールの代用にすること(その3)』)。

エスコ 300x300x2.0mmアルミ板 EA441VC-21

すなわち,二次発酵をさせる方法自体が,パン作り初心者のためのレシピではない。

2.二次発酵温度38°Cの環境を家庭においてどのように作るかという課題:オーブン機能付き電子レンジの発酵機能を利用すれば,38°Cの温度環境を作れる。我が家の電子レンジの発酵温度は30°Cと40°Cになっている。しかし,それでは,40分も電子レンジが使えないことになる!!また,一般にホイロと呼ばれる発酵器 を利用しても可能であろうが,いずれにせよ,電気代なり機材の費用がかかることになる。こういうことを称して,私は「いじめ」と呼んでいる。

3.生地が乾かないようにすることの意味は?:これは作ろうとするパンのコンセプトに依存するのであるが,志賀勝栄さんの著書『パンの世界 基本から最前線まで (講談社選書メチエ)』230頁によると,二次発酵(最終発酵)は生地を休ませることと表面を乾かすことだという。
私が作るパンは油脂や卵を入れていないパンばかりであるが,確かに,二次発酵において表面を乾かした方が,クープが入れやすい。バターロールはクープを入れないパンであるから,比較することの意味があるのかとも思うが,敢えて難しいことを記載しているように思われて仕方がない。

4.焼成時間の範囲が9〜14分と幅が大きいこと:オーブンの温度は210°Cと厳格に仕様を規定しているのに対して,焼成時間は幅が広い。9分焼いてみて,そのあと少しづつ時間を延ばせという風に理解できる。しかし,問題なのは,我が家のオーブン(三菱電機製)は,オーブンの窓から中の焼き具合がよく見えないことだ。ふくらんだがどうかはわかるが,焼き色までは窓から覗き見るのではわからない。よって,細切れに時間を延ばしたらその度に,オーブンのドアを開けなければならない。

レシピを書いた人からすれば,何度かやって,自分のオーブンに合った焼き時間を決めろということかもしれないが,そうであれば,あらかじめ「10分くらいを目安にオーブンによって調整しろ」と書けば良い。わざわざ,9〜14分と仕様を決めることは不要だ。

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私のプチパンの二次発酵から焼成の例

二次発酵に「布取り」と言われる帆布を使う手法を使っている。帆布はパンマットなどと呼ばれて,製パン用品として売られている。

しかし,ユザワヤなども手芸用の帆布が購入可能である。例えば,アマゾンで探すと,以下のようなものが見つかる。

帆布 6号 生成り 極厚 カット単位 1m 連続カット

二次発酵開始 2016/2/18 13:45
二次発酵開始 2016/2/18 13:45
二次発酵終了 2016/2/18 15:37
二次発酵終了 2016/2/18 15:37
アルミプレートに生地を移す 2016/2/18 15:38
アルミプレートに生地を移す 2016/2/18 15:38
クープ入れ完了 2016/2/18 15:41
クープ入れ完了 2016/2/18 15:41
焼成完了 2016/2/18 16:15
焼成完了 2016/2/18 16:15

※焼成時間は23分であったが,オーブンの予熱調整のため,オーブンに生地を入れるの少し遅くなり,クープ入れから焼成完了まで,少し時間をロスしている。

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繰り返しすが,バターロールの参考レシピは,パン作り初心者にとっても,とても難しいものであると考える。その1〜その5によりパンの工程を全てを書くことができた。

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