バケットの長さと太さの比率について〜ガッカリし続けたレシピがまとまる〜

一昨日,フランスパン用小麦粉リスドォルを使ってバケットもどきを作ったのであるが,さまざまな課題が残る結果であった。課題がありすぎて列挙した切りがないが,最重要の課題は,クラフト(皮)がグニャという食感であり,バケット独特のパリッという感じがしないということである。

悔しかった。悔しいのであれば,改善するしかない。何をどう改善するかを考える。それが,エンジニアという仕事の基本だ。

クラフトがパリッとさせるということを考えると,以下のようなことが思いつく。

(1)生地をより焼き固める=焼成条件を変える:我が家のオーブンレンジのオーブン機能の最高温度は250 °Cである。すると,時間を長くするしかない。

(2)生地を緩くする:バケットのレシピを調べると,グルテンを作り過ぎない緩い生地にするように書かれている。前回も,緩くはしたつもりであるが,更に,緩くする必要がありそうだ。

(3)成形時の形状:バケットの形の特徴は,細長いことだ。本によれば,オーブンにより焼かれる表面積が大きいため,あの独特なパリッとしたクラフトができるという。では,我が家のオーブンに対応させるためには,どんな成形をすべきか?バケットの成形は丸棒上である。成形を変えるとると,長さ(L:Length)を変える太さ(直径と見なせば,D:Diameter)の二つしか変える寸法しかない。成形したときの長さ(L)は,オーブン庫内の広さにより制限されてしまう。そうすると,太さ(D)を変えるしかない。ちなみに,我が家のオーブン庫内の寸法は約32 cm四方である。そうか,細くすればいいのだ!

こうなると,実験をしてみたくなって,やってみた。この投稿は,その記録である。

1.生地作り

(1)材料

・小麦粉リスドォル:150 g (前回は200 g <=これでダメだったから,粉量を減らした)。

・ドライイースト:1.5 g(1 %:私として多めであるが,今朝思いついて,焼成まで済ますため,ドライイーストを増やした)。

・食塩:3 g (2 %)。

・水(35 °C):98 g (加水率65 %相当)。

(2)捏ね:大きめのボウルの中で,30回捏ね。水は徐々にではなく,ほぼ,一遍に加えた。

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生地捏ね直後

2.一次発酵:室温(21〜24 °C)× 4 h

DSCN7418.jpg
一次発酵完了直後

3.成形:長さ(L)約37 cm × [太さ(D)約 3cm](長さを決めてしまえば,太さは生地の量で自ずと決まる=これを今まで決めることができていなかった!!)なお,320 mm四方のオーブンにより400 mmの長さ焼けるかというと,対角線は32 cmの1.4倍だから斜めに入れれば焼ける。

4.二次発酵:室温(24〜25 °C)× 1.5 h

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二次発酵

5.焼成条件:250 °C × 26 min (前回は24 minだったので,時間を延ばした)。

6.焼成結果:焼き上がり状態は以下のようになった。焼き上がりの太さは約6 cmであった。二倍に窯伸びしたことになる。長さは焼成前とほとんど同じであったので,焼成後の長さと太さの比率(L/Dと工学ではよく表したりする)は37:6だから,約 6程度となる。成形時のL/Dは37:3だから,約12となる。今後の成形時の一つの目安だ。

DSCN7422
焼成結果(表)
DSCN7423
焼成結果(裏)

焼き上がりの重さを計ってみると202 gであった。焼成により水のみが失われたと仮定すると,水50 gが蒸発したことになる(保水率:32 %)。

真ん中のクープの開き具合は下の通り。

DSCN7424
クープの開き具合(長さ方向中央部)

クラムの状態は以下の通り。

DSCN7427
クラムの状態

午前中に焼きあがったので,昼食として食してみたら,クラフトが『パリッ』と音がする。

まだまだ,改善すべき点は多いが,2015年9月から何度も試行しては,ガッカリし続けたバケットもどきについて,基本となる自分のレシピがようやくまとまった。

とても,嬉しい!!

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リーンなパンはトースタで炙っても焦げない

リーンなパン:小麦粉+酵母+塩+水だけのパンのこと。

特別にこだわっているわけではないであるが,私の作るパンは,リーンなパンである。と,いうより,リーンなパンしか,今のところ,作れない。作ったことがない。

パンを作るのは楽しいから,あれこれと,作ってしまう。先週だけで2回もパンを作った。

また,私のパンは食事用のパンであるので,米と併用することになる。

そうなると,当然,焼いたその日のうちに食べきるということは無理である。数日にわたって食べる。または,カットして冷凍保存して,しばらくしてオーブントースターで炙って食べることになる。

そうしているうちに,ふと,気づいた。

私の作っているパンは,オーブントースターで炙ったくらいでは,市販(特に大メーカー工場生産の)パンのように焦げ目付かない。

このことは,すでに以前ブログ記事にした:リーンなパンは,やはり,焦げない!

以前の記事は,冷凍保存したパンを,冷凍保存した市販の食パンと比較した。

では,焼いて日の経っていないパンはどうか? 食パンを買っていた頃は,すぐに冷凍保存したが,自分で作ったパンを冷凍保存するのは,3,4日経ってからのことが多い。カビが生えるようすがないので,そうしている。

先日焼いたパンを室温のまま保管しておいて,食事の際に炙って食べた。そうしたら,やはり,市販のパンのようには焦げない。

まず,バケットタイプのパン。焼いて一晩経ったパンを,上の三枚のスライスはオーブントースターにより2分炙った。下の2枚は炙っていない。見た目,ほとんど差はない。

DSCN7412.jpg
バケットをトースタで2分炙ったものと炙ってないもの

 

次に,プチパン。これは焼いて二日経っている。オーブントースターにより4分炙った。上の方は,少し焦げ目がある。それでも,普通の食パンやバターロールに比べたら焦げ目は少ないと考える。

DSCN7417.jpg
二晩経ったプチパンをオーブントースターにより4分炙った

 

焦げない理由は,以下の二つではないかと考えている。

1.パンにバターや砂糖を入れていないため,それらが焼けることがない。

2.私の作るパンは,水分多めに焼きあがるので,オーブントースターにより炙る過程において,ぱん表面のデンプンが焦げる前に,水分の気化熱としてオーブントースターから加えれらる熱が使われる。

加えて,冷凍した場合には,パン中の凍った水の融解熱としても熱が使われるから,余計に焦げにくい。

食パンの焦げ目のコントロールは意外に神経を使うが,リーンなパンは,そのあたりが,以外と楽だったりする。

もちろん,オーブントースターにより炙れば,クラフトもクラムも香ばしくなる。
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