酵母による発酵の温度活性度とは、ATP合成の化学ポテンシャルかな?

今朝投稿した、記事『何故、酵母は低温において活性度が低下するのだろう?』を
午前中、物理化学的に考えていた。

そして、再び検索をしてみた。検索キー『酵母 ATP 化学ポテンシャル』である。

幾つかの検索結果が現れた。

福岡大学と東京工業大学の記事である。

福岡大学の記事『呼吸鎖-電子伝達系と酸化的リン酸化

東京工業大学の記事『序章』とのみなっているが、やはり、呼吸鎖の記事である。

そうか、酵母が呼吸して生きて行くのに、ATP合成を行わなければならないが、その際の化学ポテンシャルが、酵母の生きやすい温度を決めるのか!!

なるほど。

人は体温が下がって、低体温症になり、そのまま放置すれば、凍死に至る。

一方、インフルエンザなどで体温が上がり過ぎると、これも、命に関わる。または、熱中症により体温が上がっても、命に関わる。

そうか、酵母も、低体温症と熱中症になるのか。

ほれなら、酵母の活性度が、温度によって変わるというのは、物理化学的に納得できる。

高校の化学と生物レベルの話題だ。

わかった!酵母の居心地良くさせてやろう。

何故、酵母は低温において活性度が低下するのだろう?

秋には1日で終わったレーズン発酵種の種継ぎが、一月末の最近では、より長い時間を要するようになった。

これは、レーズン発酵種だけではなく、室温発酵(こだわっている訳ではないが、発酵器などの道具を持たないので、最も容易な手法を選択しているのに過ぎない)によるパン生地(ドー)の膨らみに、冬の寒さは大きく影響している。

Googleにおいて『酵母 温度 発酵』というキーにより検索してみると、
『酵母 温度感受性』という言葉が見つかった。

温度依存性ではなく、『温度感受性』である。

幾つかの論文が見つかったが、以下の論文が素人には読みやすいと感じた(論文は有料の場合が多いが、当該論文は無料である)。

大橋淳史、福山勝也、大場茂、アルコール発酵の最適温度の測定、慶応大学日吉紀要 自然科学、No.45(2009)、pp.1-13。

論文は、慶応大学の文系学生のための自然科学実験教育の一環として計画された実験手法とその結果を考察したものである。

アルコール発酵の基本として、パン作りに使うドライイーストとして知られる『サッカロ ミセス属のセレビシ(Saccharomyces cerevisiae)』について、その、発酵の際の化学反応式を記載してくれているから、参考になる。

実験の温度は、一般的なパンの一次発酵温度と考えられる25 °Cと35 °Cである。

よって、一般的なパン作りのための基礎知識としては有効であり、また、より高温についても考察している。

しかし、発酵が何故低温において活性度が低下するのか?、と、いう疑問には答えてくれない。

物理化学的に考えたとき、化学反応とは、分子運動エネルギーに依存し、温度が高ければ、分子の運動エネルギーが大きく、反応分子同士の衝突頻度が増える。

しかし、発酵は、酵母の細胞内での化学反応であるから、単純に、物理化学的な議論のみでは済まなそうである。

触媒としての酵素の活性度の温度依存性がある、と、言われてしまえば、それで議論は終わってしまうのであるが、

さらに、何故、酵素の活性度が温度依存性を有するのか?という疑問に突き当る。

人の体温は、約36 °C位であり、自身で温度制御が出来ない酵母であれば、環境温度が体温と同様の役割を果たすことは、想像できる。

こうやって、何故を繰り返して行くと、生物が生存するとは、とても狭い範囲の物理的環境でのみ可能であるという、何故を繰り返しても答えを得られず、自然を受け入れるしかないということになる。

しかし、やはり、酵母が何故低温で活動が弱まるのか、その、物理的な理由を、いずれ知りたいと思う。