リーンなパン(その13:パン ド ミ ベース仕様)

何かの新しいモノを作るとき、お手本があればそれを真似する。真似することは、悪いことではない。バケットタイプのパンを作る時には、滋賀勝栄さんの「パンの世界」(講談社 選書メチエ 2014年10月)にかなりの情報が記載されていたので、それを真似してみることができた。

しかし、お手本が無い場合は、何度か試行錯誤を繰り返すことになる。その場合、最初から上手く行くことは滅多に無い。多くの人は、それを『失敗』とする。しかし、何故失敗したのかを考えるキッカケを与えてくれたのだから、『してはいけないコトを経験した「成果」』と考える。

大切なことは、同じ結果を出さないように、改善することだ。

実は、型に入れたリーンなパン(パン ド ミもどき)の試作二回目は、上手くいかない例となった。具体的には、考えていたよりも、2次発酵が進まず、生焼けのパンができてしまった。型のフタをせずに焼けば、それなりのモノになったかもしれないが、フタをした四角い断面のパンを焼いてみたかった。

滋賀勝栄さんの著書には、パン ド ミの写真はあるが、どんな条件で作っているのかの記載がない。そして、型の使用も二回目と習熟していなかった。特に、オーブンに入れる条件だ。

結果を出すために、パラメータを幾つか振ってみて、最適値を探すことが、設計でも実験でもしばしば行われる。しかし、失敗する条件が既知なのであれば、恐らく、上手く行くであろうと予測できる結果を作ってしまって、その後で、パラメータを振ってみる方が、早道である場合もある。私は、そういう方法を『先に答えを作る』と呼んでいる。

今回は、まず、上手く行くであろうと言う条件をやってみる手法をとった。これまでの、主にバケットタイプのパンの条件から、間違いなく発酵すると推察可能な条件を設定した。

強力粉 500 g
ドライイースト 1.5 g
食塩 10 g
水 400 g

結果は、下の写真の通り。

少し焼き色が白っぽいが、これは、パンの糖分が少ないためである。焼く時の温度と時間の調整でもう少し焼き色に変化を付けられとは思うが、強力粉だけから出てくる糖分のみでは、バケットの場合も似たようものであった。

パン ド ミなので、中の具合も重要である。パン ド ミは、パンの中を食べるパンだ。切断面は、以下の通り。気泡もできているし、水分も残っている。

ちなみに、型に付いていたパンのレシピの材料は以下の通りだ。

強力粉 500 g
砂糖 30 g
スキムミルク 大さじ 2
バター 50 g
食塩 小さじ 2
ぬるま湯 200 g(ml) (35〜40 ℃)

ここまでが、パンの材料。

下の材料は、ドライイーストの予備発酵種させるためのもの。

ドライイースト 小さじ 2
砂糖 小さじ 1
ぬるま湯 100 g(ml) (35〜40 ℃)

材料を揃えるだけで大変なのが、普通のパンのレシピである。

リーンなパンが如何に材料がシンプルか比較して頂けると思う。

なお、試作二回目の条件と結果は、以下の通り。

強力粉 350 g
薄力粉 100 g
ドライイースト 0.5 g
水 342g

結果は、以下の通り。焼き色もダメだ。何より、パン生地が、フタまで届かなかった。上の写真のパンの条件において、大きく変えたのが、ドライイーストの量である。0.5→1.5 gとさせたことだ。ドライイーストの量を増やして、発酵させることを優先させた。粉や水の量とのバランスは、バケットで経験してきた割合である。それでも、型のパンのレシピよりも、ドライイーストの量は、かなり少ない。

材料以外にも、発酵、焼く条件も微調整してはいるが、些事である。

一つでも条件を見出せれば、あとは、再現性と改良に集中できる。

体調が良くないので、パン生地捏ねは、まだ続く見込み。

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